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書籍履歴 BOOKS I'VE READ

友人たちに、読んだ本の紹介。ときどき、音楽も。というかほとんどただのログ

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1日1つなしとげる!

 これをポチった自分は、かなり病んでいたに違いない。

追い込まれていたに違いない。

はい。

1日1つ、なしとげる! 米海軍特殊部隊SEALsの教え

1日1つ、なしとげる! 米海軍特殊部隊SEALsの教え

 

自分の時間はないわ毎日寝不足だわ弁当作るのつらいわ晩飯考えるのめんどくさいわ仕事はつまんないわで死にたくなってたから買ったけど買っただけましだよじぶん、なんとかしようとしてたんだな。 

著者が、テキサス大学オースティン校の卒業式にて、米海軍特殊部隊SEALs(シールズ)の訓練を通じて学んだ10か条を中心にしたスピーチをして、評判がよかったので、その内容を膨らませて出版した、という本です。

最後には、スピーチ全文も載ってます。

世界を変えたいならベッドメイクから始めよう

で始まる本です。

世界を変えるというのは、自分という世界をと置き換えた方がいいかもしれない。

まず、目前の小さなタスクを完璧にこなして、一日の初めに達成感を味わうんですって。まあ、悪くはないよね。整えるってのは気持ちがいいものだし。

少なくとも、タオルケットを畳むようにしました...ちょっとは、はいつくばる気力がわいた。。心が洗われた、、。。

 

目次は、こんな感じ。どう?鼓舞されるかな?

CHAPTER ONE  -Start your day with a task completed-
日課を1つなしとげてから1日を始めよう

CHAPTER TWO - You can't go it alone-
ひとりでは強くなれない

CHAPTER THREE -Only the size of your heart matters
大切なのは心の大きさ

CHAPTER FOUR - Life's not fair--Drive on!
人生は不公平。だから走り続けろ!

CHAPTER FIVE - Failure can make you stronger-
失敗するから強くなる

CHAPTER SIX -you must dare gratly-
勇気をもって挑め!

CHAPTER SEVEN -stand up to the bullies-
いじめに立ち向かえ

CHAPTER EIGHT -Rise to the occasion-
難局に臨機応変に対処せよ

CHAPTER NINE -Give people hope-
希望を運ぶ人になれ!

CHAPTER TEN -Never, Ever Quit!-
何があっても投げ出すな!

テキサス大学 卒業式スピーチ

 

マッチョソルジャー系いくならつぎはこれかな?(笑)

 

NO HERO アメリカ海軍特殊部隊の掟

NO HERO アメリカ海軍特殊部隊の掟

 

 

博士の愛した数式 ・ 小川洋子

題名のせいで、10年くらい読まなかった。

細い線で描かれた8等身の女性向けの漫画みたいな印象で、ちょっと「いま、博士の愛した数式読んでるんだ」って言いづらい、みたいな。

結果的には面白かったけど。他の小川洋子作品を読んでいたからこそやっと手にできた本。

博士の愛した数式 (新潮文庫)

博士の愛した数式 (新潮文庫)

 

 内容は、安定の小川洋子 感だと思う。

金網に寄りかかって体の形に凹みがつく話みたいな(ことりだっけ?)やっぱり小川洋子は、こういうの好きなんだって思った。80分しか記憶がもたないというのみならず数学にしか興味がない主人公の相方役。前の、金網に凹みをつけたのも、主人公の相方役だったような気がするし。

つまり街の人が見て見ぬ振りをするような少し変わったところがある人を中心人物にもってくるということなんだけど、それは体験を通じてのものなのかな。

 

あたしゃ単純だから、数学は全く苦手だけど数学に興味持ったよね。しかしながら抱いた好奇心の矛先がよくわからないから月日の流れと共に消えてゆくと思うけれど。だってフェルマーの最終定理の本を読んでみてもわかるはずがない気がするし。もっともっと前提のところが抜けているから。

 

0が存在する、とかそういうの、数学ってとことんリアリティなような形而上学のようなところがある。あれは、無いが有るんじゃなくて0という有るが有るなのかな。

 

あと、あれだな、息子の逞しさと子供らしさの描き方がうまいかな。

 

 

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

 

 

 

博士の愛した数式 Blu-ray スペシャル・エディション

博士の愛した数式 Blu-ray スペシャル・エディション

 

 



 

なめらかで熱くて甘苦しくて 単行本 / 川上弘美

途中でリタイヤしました。

なんか読めなかった。

あ、名前知ってる。と思ってジャケットに惹かれて読んでみたけど、読み始めてみると「あれー?おかしいなあ、なんか違うなあ。 この人読んだことあったはずなんだけどなあ。読むのつらいなー。」とか思いながら読み途中なのに気がつくとホテルニューハンプシャーを読んでいた私です。とりあえずログとしてつけておく。無理だったやつはあんまりログつけないんだけど、この名前、また間違えそうだから!私、ドリーだから!

なめらかで熱くて甘苦しくて

なめらかで熱くて甘苦しくて

 

 えー、理由が発覚しました。

このブログに読書ログをつけるために検索してたら関連で出てきて発覚したのですが、小川洋子と間違えていました.....

川上弘美

小川洋子

字面がなんか似てるじゃーん。。。。

 

ごめんなさい

誰にともなくごめんなさい

 

次は 小川洋子 読もっと。

塩壺の匙 / 車谷長吉

 なかなかディープでした。

塩壷の匙 (新潮文庫)

塩壷の匙 (新潮文庫)

 

 山田詠美の対談集『顰蹙文学カフェ』で知って読んでみたのよ。顰蹙文学カフェは、随分前に買って読んで、そのなかからは一つも読んでなくて(対談相手の高橋源一郎の作品すらまだ読んでない)、何年か経ってほじくり出してパラパラめくって、この人けっこうやばそうだなと思って読んでみた。

 

うほほ、久しぶりにきたな、このディープでナローでドメスティック・マイクロコスモスエクストリームなリアル小説。

 

自分の乏しい読書歴からすると、中上健次西村賢太を思い出した次第でありんす。

中上健次につきましては、そのおそらく作者が出身した地域の特徴的な特色がもわもわと雰囲気を醸し出しているところが、同じ系統だなと。読んでいて非常に狭い世界に引きずり込まれる感覚になります。村のような、一族だったり、家だったり。
アラウンド・ザ・トーキョーで暮らしてきた人々にとって、未体験だけれども何かそういう世界があるって知ってて、田舎暮らしって憧れるけど怖いよねっていう誰もがうっすらもっている感覚の怖いよねの部分の真髄の一滴の香りを嗅いだような。

想像だけど、中上健次車谷長吉も東京を知っているからそれを書けたのではないか。

 

西村賢太につきましては、「これ絶対、実体験でしょ!実在する人物でしょ!」と思わずにはいられない体験や人物が繰り返し、登場することで思い出させられました。塩壺の匙は短編集なのだけど、何度も出てくるわけ、そういうキャラとか舞台設定が。そういう繰り返し感と、内容のどろどろ具合がね、なんだか西村賢太を思い出しました。
ただ、イメージとしては、中上健次みたいな世界観の方がつよい。題名を忘れたけどトモノオジっていう登場人物が出てくる作品とか、ね。

 

まあ、ともかく面白かったです。他のも読んでみたいです。(ただ、この一冊だけでいいんじゃないかっていう匂いもしなくもない。またそれを確かめる意味でも他の作品を読んで見るのは面白いかもしれない。)曼荼羅が表紙になっている『金輪際』というものが気になるね。でも、どうだろうね。

 

金輪際

金輪際

 

 文庫本だと、曼荼羅じゃなくなっている。なんだろうこの蛙は。

金輪際 (文春文庫)

あと、 昨年出たという、車谷長吉の奥様が書いたエッセイ。奥様の高橋順子さんは、詩人らしい。インタビュー記事がありんす(ありんすって芸者さんの語尾だよね)

作家・車谷長吉を支えた妻が振り返る「結婚生活は修行のようでした」 | 文春オンライン

本は、こちら。

夫・車谷長吉

夫・車谷長吉

 

 

サーカスの息子 ジョン・アーヴィング

 

サーカスの息子〈上〉 (新潮文庫)

サーカスの息子〈上〉 (新潮文庫)

 

  自分としては神秘大通りを読んだ流れでの本作。

神秘大通りは、メキシコが舞台でサーカス賛美だったり異国(アメリカ)から来た宣教師見習いの存在だったり、という点で、本作と似ている部分がある。本作が古い。

どっちを読むかって話になったら、神秘大通りをすすめる。

サーカスの息子は、少しジョン・アーヴィングっぽくない印象があった。何が書きたくて書いたのかなあ、みたいな印象。

読み終わったときのじーんと心に染み渡る「もう一回読みたいな」と思わせられるエキスも分泌されないし、これからぜったいアレが起こるんだと予兆させながらなかなか書かなかったり、書いたと思ったらほんの一行さらっと書いて、「えっいまの、うわーきたー」って感動させてからあとで説明するような下りもないし。

神秘大通りを読んでいたから、また出てきてるよこれ、という面白さはあった。例えば、先述したキワモノキャラのアメリカ人宣教師(修行中)とか。

つまらなかったわけではないんだけど。なんだろう。

インドに行って衝撃的すぎて、インドを舞台に書きたくなったのかな。

サーカスの息子〈下〉 (新潮文庫)

サーカスの息子〈下〉 (新潮文庫)

 

 

ごはん

 

ごはん (日本傑作絵本シリーズ)

ごはん (日本傑作絵本シリーズ)

 

お気に入り!文章一切なし!3歳からとして分類されているけど、小学生でも全然楽しめる、いや逆に楽しめる。食べ物の種類と味を知れば知るほど楽しめる面もある。そして、大人も楽しい。飽きずに眺められる。

たきこみごはん、がいこくごはん、おむすび、おちゃづけ、おすし、かけごはん、どんぶりもの、おかゆ、とジャンル分けしてあり、各ジャンルにつき見開き1ページで構成されている。

写真だったらたいして面白くないんだと思う。手描きの図鑑っぽい感じがいいのかな?

とりあえず、ちゃきんずし食べたくなった。

一家に一冊!

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シャーロットのおくりもの

 たしかに、一家に一冊あってもいいかもしれない。

 子供の頃に、なぜ出会わなかったかな。

シャーロットのおくりもの

シャーロットのおくりもの

 

 

ジョン・アーヴィングの小説のなかで度々登場するので読んでおこうと思っていたのだった。『シャーロットのおくりもの』と『スチュアートの大ぼうけん』を読んだうえでまたいつか読み返す時に楽しさが増すであろう。度々、本作が登場するのは『サイダーハウス・ルール』と何だったかな。他にもあるのだ。

サイダーハウス・ルールでは、孤児院で就寝前に朗読されるのだ。女子寮は、シャーロット、男子寮はスチュアートが。

子供が学校で読まされる教科書だとか、最近の絵本だとか、生物・自然界の法則を曲げて変な風に擬人化する作品がけっこうあって、いつも違和感を感じている。たとえば、きつねがひよこやうさぎに優しくして、自らを犠牲にしておおかみと戦って死ぬ、みたいな作品を読まされている。いい加減うんざりしてきた。「きつねもおだてりゃ、おおかみと戦う」っていうでも教えようってんならまだユーモラスだけれど。

それを考えると、本作品は、自然の法則に則ったうえで、ミラクル的なファンタジー的な要素が盛り込まれているのが良いと思った。

理系的な脳みそで判断されたら、もしかしたら同じかもしれない。「どちらも現実を捻じ曲げている点ではファンタジーだろう」と。

でも、シャーロットの話は、ちゃんと生き物の生と死に向き合う形になっているからやっぱり違う。子孫の反映とかも盛り込まれているし。本当は、豚は品評会で出荷されるものなんだという現実は書かれたうえでのファンタジーだし。

それに、単純に、子供に読ませたいと思う気持ちが湧いた。
ジョン・アーヴィングの作品を深く楽しむために読んだとはいえ)
文章も美しいし。
実は、図書館で借りて読んだのだが、これは買おうと思う。新品を。
8歳のむすめにはまだ文字数が多いかもしれないが、来年あたりならもう読めるだろう。毎日、数ページずつ朗読してあげてもいいかもしれない。


現代に合わせてあらためて翻訳なさった、さくまさんに敬意を表したい。

 つぎは、『スチュアートの大ぼうけん』かな。

スチュアートの大ぼうけん

スチュアートの大ぼうけん