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友人たちに、読んだ本の紹介。ときどき、音楽も。というかほとんどただのログ

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老人のための残酷童話

大人のための残酷童話より好き。

老人のための残酷童話

老人のための残酷童話

 

 10話あるんだけど、基本的にどれも老人がなんらかの形で死ぬ寓話なの。もちろん突飛な形で。

毎日図書館に通うおじいさんの話とか、姥捨山の話とか、裁判官が死んで閻魔様になったり、天の川に行ったらひこぼしがすごいじいさんだったり、どうしても子供が欲しいおばあさんの話だったり、死ぬ前に地獄のツアーをしたり、老僧が若い人とやりまくったり。

どの話も、ひとつずつリアリティのある老人の気持ちみたいなのがテーマになっていて、変な話なんだけど妙に現実味を感じてしまう。

未婚のままもういつ死んでもおかしくないような年齢になってから子供が欲しいとか思いはじめちゃって、どうせならちゃんとセックスした上で子供が欲しいみたいなこと考えはじめちゃってるおばあさんとかね。

倉橋さんらしい、不謹慎さを盛り込んだ書き方になってますわ。

誰かに貸してあげたい。

 

★前回の記事の日付を確認したら、随分前でびっくり。

 

残酷童話と海と毒薬

読んだ人がその本を読んでみたくなるようなブログを書いていなくて駄目だなあと思いながらもそのままのわたくしです、暑中お見舞い申し上げます。

 

2作まとめて。

 

大人のための残酷童話 (新潮文庫)

大人のための残酷童話 (新潮文庫)

 

これはいいですよ。スミヤキストQの冒険が苦手だった人でもいけるんじゃないでしょうか。そもそも童話は寓話なので、それをベースに倉橋流に書いたお話ですから。

相変わらず、この人の文章は好きです。

そもそも童話とか子供向けの話って残酷さみたいなものがあるから面白いんですよね。長たらしく書けないし、オブラートにも包めないし、少ない言葉で直感に訴えなくてはいけないから。

本人のあとがきで、結果的に刺激的だったり性的な表現がどうしてもでてきてしまうから「大人のための」と付けたと書いてあります。

倉橋由美子が、自分の好きなように童話を書いたらこうなるよね~という楽しさがありました。

『老人のための残酷童話』も買ってあります。

 

海と毒薬 (新潮文庫)

海と毒薬 (新潮文庫)

 

 今読んでいるというツイートがTwitterのタイムラインに流れてきて、読んだはずだけどどんなだったかなと読み直しました。

たぶん、学生の時に、教授が勧めていたんだと思います。

戦時中に医師が捕虜を人体実験することになり、その精神的な葛藤などが描かれていて、ウィキペディアによればテーマは「神なき日本人の罪意識」ということです。

で、遠藤周作は、クリスチャンで、クリスチャンじゃない人の罪の意識を描いたという形のようです。

そこんとこのフィーリングは自分は読んでても良く分かんないっす。

引き込まれるものはあって一気に読みましたけど、あとで振り返ってみると色々不思議な作りの小説でした。

いきなり独白文みたいになってそれが続くのかと思ったら普通にストーリー展開の文になったり、人物設定の説明で構成されている小説っていう感じもするし。主人公的な医師は、導入部分では、変わり物だけど腕のいい医師ということになっているけれど、本編が始まってみると腕の良さを裏付けるような要素がなくて、むしろ下手そうな印象で、どうしてそういう風に書いたんだろうみたいな。全体のテーマからしたらどうでもいいことなんでしょうけど。

性格の悪い不運な看護師のキャラが面白いです。性格が悪いから不運なんだよっていいたいのか、何なのか良く分かりませんでしたが。

 まー小説好きなら一度読んでおく価値はありそうです。はい。

じゃ、また。

2015上半期ベストよ コールドスナップ / トム・ジョーンズ

低血糖状態の糖尿病患者ドクター・モーゼス・ゲイレンは、ロサンゼルスの大通りの交差点で渋滞にハマる。血糖値は、デシリットルあたり約40ミリ。

異常な、飢餓感。

この本、短編集で、上記は『ウウ〜ベイビーベイビー』の始まりの状況。
俺(なぜか俺の気分)は糖尿病じゃないんだけど、血糖値のことをすごく気にした生活を送ってるし、どう考えても低血糖状態だろうって症状になることがあるんだ。

だから、このストーリーは「それ分かる」っていう面白さと、「俺は今、糖尿病じゃないけどビビルぜ」っていう恐怖でびちょびちょ。

 この本は、短編集なんだけど、糖尿病とかアフリカで下痢をする話とか、色んな薬(医学で処方される方の)の話が、素敵な女とセットで出てくる。

ドクター・モーゼス・ゲイレンだって、低血糖でプルっちゃってるけど隣には、ちょーいいオンナがいるのだ。

血糖値っていえば、二時間糖負荷検査なら受けてみた。(これは本じゃなくて俺の話)ネットで「低血糖症」って検索すると色々出てくると思うんだけど、自分に対してそれを疑ったから。けど普通のお医者さんでは二時間までしか検査できない。保険の対象外だから。それで、相談したらとりあえず二時間やってみましょうって。検査後。血糖値測定機もお借りしているが、異常な「プルプルハァハァ冷や汗だらだら」状態を再現していないので、良く分からない。何度も計測しているけれど、70mgを切ったことはない。(と書いて下書き保存しているうちに一度70mgを切った)。二時間糖負荷検査の結果に関しては、糖の値もインシュリンの値も正常値らしい。

しかし、あの飢餓感は、異常だ。

カフェインが血糖値を上げると知ってデカフェを飲んだりしている。普通のも飲んでいるけれど。
オートミールは、一度しか食べていない。クソまずいからだ。調理方法が悪かったのかもしれないが、おっくうだ。そもそもまずい物を、なるべく美味しく食べるためにはどうするかっていうわけだから、まずいことに違いはないはずだから、おっくうさ二倍。

どうしてオートミールの話をするのかといえば、この作家を好きになったきっかけの「ピックポケット」(もちろん本書収録)にオートミール中心の食生活にして血糖値が下がって調子バリバリだぜっていう下りが出てくるからだ。

まあ、それで、俺の話は横に放り投げるとして、この本なんだけど、サイコーだね。

舞城王太郎が翻訳していて、文体がほんとに合うよね。そしてそういう評価を前提として出版されているよね。だって本の表紙を見てごらんよ。どっちが作者か分からないよ。こんな本ってあるのかな。翻訳した人の方が字が倍の大きさの表紙って。

それから、また糖尿病と関係してきちゃうんだけど、ずーっとずーっと前に、テレビでアントニオ猪木の密着番組みたいなの観たらさ、バスタブに氷たっぷり入れた冷たい水につかってたわけよ。「俺、糖尿だからさ~」って。なんで糖尿で氷風呂につかるの?って疑問だったんだけど、特に解決する必要はないから頭の片隅に入れたまま放置してるんだけど、この本にも同じことが出てきたのよ。

203ページ目から始まる『ロケットファイア・レッド』っていうアボリジニーの血が25%の女の子がオンボロの車でレースに出て活躍する話なんだけど、その友達のドリー(なんだか人ごとじゃないぜ。だけどかっこいい方の登場人物じゃないのが残念)が、トタン製のタライに水と製氷皿ひと皿ぶんの氷を入れて、そこで行水する場面が出てくるのよ。

身体は尼のあそこみたいに冷えきってしまうが、よく言われるように、体重は地獄の雪玉みたいに溶けてなくなる。ドリーは真っ青になり、歯をガチガチ鳴らしてながらもこっちに微笑んでみせる。頭が再び集中力を取り戻したようだ。

コールドスナップ 河出書房出版 ISBN9784309206578 P.211より 

 寒いと痩せるのかい?「さっさと検索しろよ」なんて冷たいお返事やーよ。
検索ってのは、取りに行った情報しか取れないから万能じゃないよね。いや、大半のことは検索すればいいのだけれど。対話から得られるフィーリングが欲しい時だってあるじゃん。その辺の隙を与えてやれよって思う時あるんだよね。他人に厳しいやつは自分に余裕がないんだよね。手一杯な時に、子供に対する口調のキツさ!自分死ねって思うしなあ!

この本、友人に借りて読んだんだけどあれだ。買って何度も読みたいわ。

それから、いろんな人にすすめたいなあ。けど、こういうのに免疫がない人もいるだろうなあ。難しいなあ。そんな細かいこと考えずに小説が好きだってやつには片っ端から勧めるのがいいかもね!

じゃ、そういうわけで、みんなで読もう!トム・ジョーンズ

じゃまた!

早く拳闘士の休息 読みたい!!

Ciao!!

 

砂糖の世界史

ジュニア新書ですけど、とても面白かったです。 

まったく、砂糖の製造と奴隷ビジネスが直結してたなんて知りませんでした。砂糖はスタートからして恐ろしい。

砂糖の世界史 (岩波ジュニア新書)

砂糖の世界史 (岩波ジュニア新書)

 

 なんつーかそんなにだらだらと書く内容はないんだけど、学校で世界史をちゃんとお勉強していなかったから色々新鮮だったり、世の中のことが色々分かってきてから読む面白さもありました。

何で読んだかって?
砂糖をなるべく避ける生活を実践しているので、なんとなくそういう類の情報が目に入ってくるんですよね。それで、買った本です。ほら、今の時代、カチカチクリックしているうちに、あなたのへのおすすめですとかって出てくるでしょう。うっとおしいくらいに。

1996年に出版された本ですけど、これからは砂糖にとってかわって人工甘味料がって書いてありまして、2015年現在、人工甘味料だらけですからその通りですね。ただ、ピークじゃないかもしれない。人工甘味料の害もずい分、見聞きする時代になっているので。

この本を読む限りでは、イギリス人が特に砂糖にハマったみたいです。紅茶とセットで。

フランスは、コーヒー主体でお砂糖が余ってたけど、関税を高くしていたから云々、とか砂糖と政治、砂糖と文化って具合に分かりやすく書かれていました。

本書では詳しく書かれていなかったけれども、カリブ海の色んな国へ奴隷が連れてこられてサトウキビの栽培と砂糖の精製をさせられるんだけど、そもそもその人たちは、アフリカで奴隷ビジネスをやっている人達に売られたと書いてあるんです。

ヨーローッパの人が、人をさらっていったような形をイメージしていたんだけど、「奴隷狩り」っていってアフリカ人がアフリカ人を狩って、欧州人に売りつけたようなので、ソコが私は一番恐ろしかった。

わーっと侵略して征服した地の人々を攫っていったのかと思っていました。

 

砂糖を避ける生活を続けているなかで、時々うっかりと甘いものを摂取してしまうんです。
魔が差すということです。
たとえば、カルディ・コーヒーファームっていう名前のチェーン店の入り口で配布している甘~い甘~いコーヒーです。あれを手にとってクイっとやってしまった時に悟りました。

砂糖は、美味しいのではなく、気持ちいいのだと。

たしかツイッターに書きましたが、もう気分は、Gary Oldmanです。
映画LEONで、薬物が入ったカプセルを齧り、アアアアンンンってなるあの瞬間です。
甘甘コーヒーをクイっと飲んだ瞬間に、このシーンを思い出しました。
せっかちなあなたは、1:50くらいからご覧あれ。


Gary Oldman as Norman Stansfield in Leon - YouTube

今観ると、けっこう若いですね。

ではまた。

ありがとう。

Ciao!!

UA  KABA

どうでもいい話なんだけど、顔とその輪郭に出るタイプの太っちょっているじゃない。体も太ってはいるけど、まだそこまで顔は太らなくてもいいんじゃないかって感じがするんだけど、顔がパンパンで顎の輪郭がないタイプの。
他に、客が1人しかいないような空いている吉野家の店員がそれだったんだ。(ここの吉野家は、いつも味がしみていて肉も柔らかいから、いつも空いていて深く煮込まれているのかもしれない)

そういう人って、何をするにも辛そうで、いかにも細かい作業ができない雰囲気が漂っているでしょ。身体的にやりづらいのはもちろんのこと、精神的にも細かい作業ができない感じの、いまにも「ワー!」ってなっちゃいそうな、ギリギリのとこで生きてる感じの。

そういう店員だったの。「あー。汁をちゃんときらないでつゆだくにしちゃうかもなー。つゆだく要らないんだけど。」って、思いながら待ってたの。そしたら案の定、つゆだくどころか、つゆだくだくよ。
「あーあー、こんなの出すならお味噌汁頼まなかったのに。塩分取りすぎじゃん。しょっぱくて汁いらないじゃん。」って思ったんだけど、よく見たら、お肉どっさりだったんだ。いろんな意味で高見盛か!って。

全てがめんどくせーんだな。肉を規定量ですくうのも、汁を切るのも。

なんかわかんないけど、お店を出て、この記事の冒頭に書こうって思ったんだ。

汁は過剰だったけど、お肉はお得だったよって話。

ただ、それだけ。

それで、CDなんだけど、

下書きのままずーっと放置してました。吉野家の一件のおかげでUPですわ。

ジャケに惹かれて、視聴してすぐ買ったの。久々にUA聴いたけど良かった。英語で歌ってる歌はぜんぜん良くなかったけど。この人の英語、なんかちょっと変なんだよね。いわゆる日本人的な下手さとはまた違う気がする。

KABA

KABA

 

 何しろおすすめは、3曲目の「きっといえる」でして、ドラムがやばいです。びんびんくるよ。近所に住んでたらすぐ聴かせるんだけどなあ。誰かに聴かせたいなあ。

2曲目の夜空の誓いは、元ネタのHISってアルバムを子供の頃さんざん聴いたから、感慨深かった。忌野清志郎坂本冬美細野晴臣が出したアルバムで、今回のカバーでは細野晴臣が参加してるってのがまたよろしいね。歌は甲本ヒロト

あと、英語の歌は、No Surprisesはよかった。曲がいいんだね。RadioHead好きだし。Radio Head好きになったきっかけの曲だし。反応しちゃうよね。40手前ってそういう年齢なのかな。


Radiohead - No Surprises - YouTube

 

★コールドスナップはとっくに読みました。すぐに、読んじゃった。

短編の良さを見出した 『いずれは死ぬ身』

くすぶり消えかけていた「小説が好きだなあ」という炎が1年くらいかけて息を吹き返してきて、いよいよメラメラメラメラと立ちのぼってきた感じがします。 

いずれは死ぬ身

いずれは死ぬ身

 

作者の柴田氏が翻訳した色んな作家の作品のオムニバスです。 友人が貸してくれました。
スチュアート・ダイベックトム・ジョーンズが特に良いよ、ということで。

今まで、短編集を好んで選んだことがなかったんだけど、良いです!
今の自分じゃなければ、この感覚は無いし、この短編集が良質だったということもありますが。限られた時間の中で、一日一作という感じで読み切れてとても良いんです。寝る前に読めれば幸せ。

精神状態がクソだったところに、「まだこの年になっても初めて出会う小説にこんなにわくわくできるんだ」ということで生きる希望が湧いてきました。

一作ずつ、ちょこちょこっとメモったので書きます。

ペーパーランタン Paper Lantern / スチュアート・ダイベック

借りてすぐ、フライング的に2ページほど目を通した。それだけで、「あ。これは、間違いなく好き。」すっごくわくわくした。文体がすごく好きだった。

・気に入ったフレーズ

「空腹を焼く熱いお茶」

「ここでは肉体のみならず、想像力も滋養を受けずにはいない。」

是非とも、他の作品を読みたい。

ジャンキーのクリスマス The Junky's Christmas / ウィリアム・バロウズ

 すごく良かった。あれ?こんな良かったっけ?
裸のランチは、読んだはずだけど記憶に残っていない。どうやら、ほっこりする話は珍しいみたい。この話が良かったからといって裸のランチが良いとは限らないがもう一度読んでみようと思う。

青いケシ Blue Poppies / ジェーン・ガーダム

自分はお目にかかったことないけど、こういう変わった怖い人との間でちょっとしたエピソードが生まれることってありそうだ。あの時のあれ、なんでそうなっちゃったんだろう。

冬のはじまる日 First Day of Winter / プリーズ D'J パンケーク

リアリティある1家族の話。映画にもできそうだ。兄家族は家を出ちゃって弟が老親のめんどうをみてて、ぬけだせない話。他の話が読みたかったけれど翻訳は雑誌に掲載された物しかない。バックナンバーを取り寄せた。

スリ PickPocket / トム・ジョーンズ

最高だ! ハンパない!原書を読んでみたくなってアメリカから取り寄せた。発送はすぐだったが6週間もかかった! 英語は、読めない!雰囲気で読む!

友人によればこの人は短編しか書いていないらしい。元アマチュアボクサーで、海兵隊に入ったけど病気で除隊(癲癇?)して、コピーライターとか学校の用務員をしながら小説を書いた人。今は、執筆の手は止まっているとか?

血糖値とかインシュリンとかそんなことばっかり調べている時に読んだんだ。これを読んでオートミールを食べてみようという気になった。まだ、食べていない(買った)。そしてこの記事を下書き保存しているうちに遂に食べた。まずい!調理の仕方を研究しないと(水の量とか)このままでは無理。

舞城王太郎が翻訳したコールド・スナップも最高だった!

トム・ジョーンズで検索するとおっさんの歌手が出てくるけどそいつは違うぜ!

イモ掘りの日々 Casual Labour / ケン・スミス

正直、この話はしんどかった。
何を何に例えているのかよくわからなかった。
古典経済学とか、勉強していたらわかるのか?みたいな。

盗んだ子供 The Stolen  Child / クレア・ボイラン

面白くもつまらなくもなかった。子供を盗むんだけどやっぱりキツイやと思ってすぐ捨てたから川に落ちて、それを見捨てられなくて助ける話。盗まれた方は....

みんなの友だちグレゴールブラウン Good ol' Gregor Brown シコーリャック

スヌーピーの話とカフカの変身が合体したいたいな漫画。
別に、いらんと思った。

いずれは死ぬ身 Mortals / トバイアス・ウルフ

特に、なし。

遠い過去 The Distant Past / ウィリアム・トレヴァー

好き。
町のみんなと思想が違う、老いた兄妹が時間の経過と共に朽ち減っていく親の遺産で暮らしている話。
13ページの小説の中にすごく時間の流れがある。読みなおさなければいけない感じはある。情景が浮かぶ。

町のなかと、その向こうで、彼らは無害な変わり者と見られていた。

彼ら(主人公の兄妹)は何も変わらないんだけど、社会が変わることで彼らの無害さが変わってしまい、彼らも変わらざるを得なくなる。主人公が60代というのがまた良し。

人生クソなんだけどやっぱり死なないんだよね。
老人の貧乏ってほんとやだなあ。

強盗に遭った Robbed / エレン・カリー

特に、なし。

ブラックアウツ Blackouts / ポール・オースター

戯曲。特に、何も感じず。
小説『幽霊たち』の原形らしいが、読んだかな?記憶にない。
自分は、ポール・オースターが好きだと思い込んでいるだけでそんなに好きではないんじゃないだろうかという疑念が湧いた。

同郷人会 Landsmanshaft / メルヴィン・ジュールズ・ビュキート

これもよくわかんなかった。
向こうの宗教や習俗を理解しないと面白くないのかも。
宗教って、教義を理解することよりも、それぞれの地域や国の人々にとってその宗教がどういう存在なのかとか、どういう関わりをしているのかっていうことが重要なんだよね(教義抜きにはそれすらも理解できないとも思うし、それ抜きでも分かる部分もあると思う)、ということを実体験として理解した。

Cheap Noveltries ベン・カッチャー

この短編集に、まんがはいらん!全然よさもわからん!

あと何故これだけ邦題がない?

自転車スワッピング Swopping Bikes / アルフ・マクロラン

自転車のくだりは、描写含めて非常に面白かった。

主人公が、若い頃に挑戦した坂を下りながらお互いの自転車に乗り移った(Swopping Bikes)時の回想を読めば、自分の10代の頃の自転車トラブルも色々と思い出す。坂で二人乗りで盛大に転んでお腹で支えたTハンドルが曲がったこと、お腹にくっきりとついたハンドルの後と、自分の腹筋えらいと思ったこと。
信号機のBOXにぶつかったこと。
誤って寄ってしまい、速度が出た状態で柵につかまったらそこが支点となって大ゴケしたこと。
自転車の想い出抜きにしても良かった。

Aが 病気で死にそうなBのことを気遣ったりしながら色々ともんもんとするなか、Bは意外にひょうひょうとしていてあっさりと心配事が....

そういうことってあるよね。

準備、ほぼ完了 Ready,Almost Ready / リック・バス

ジョロ(釣り人、老人。)

観察者の目から書かれていることがプラスなのかもしれない。

ローテクで腕のある老人が成果をあげるという設定を決めた時点で80%くらい完成だったのかな。あとは、文章力と情景を書くための体験値かと。

最後だけ急に、老人が主格の文章になるんだよなあ。

フリン家の未来 The Future of the Flynes / アンドルーショーンガリア

ゼッンゼンオモシロクナカッタ

 

以上。

この本を読んでいる間の私は、こういうメモを残していた。

「願わくば一人がけのソファーが欲しい。深く体がしずみこむ、ひじかけのあるもの。」

それからこんなことを思っていた

「どこかのちょっと贅沢なホテルにこもって部屋から一歩も出ずにひたすら本を読んでいたい。」

どちらも、まだ実現していません。

 

坊主にしたい エッセンシャル思考

長髪をやめて中途半端な髪型にしたらストレスの塊になってしまったので、もう坊主しかないと思うのです。「坊主にしようと思うんだけど」「えー!やめなよぉ〜」と止められてしまいました。

さて、どうしよう。

エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする

ありきたりの本のようでいて、自分は勉強になりました。

読んでいて、途中から「長髪を切るか、どうするか」というテーマがこの本で解決するのかな、などと思い始めました。トレードオフという言葉(概念?)をこの本で知りました。何かを捨てるかわりに、何かを得るみたいな意味だと思われます。

たとえば、長髪をやめたら短髪のストレスが発生する代わりに、シャンプーとドライヤーの時間と手間が削減できる。短髪のストレスを感じたとしても、一番重要なのは時間短縮であり、それを得るための断髪をしてトレードオフするんだからいいんだ、と。

また、この本のなかで紹介されているボトルネックが何かを考えろという点との複合技でいくと、日常生活の時間をいかに縮めるかということであり、長髪がボトルネックの一つだと考え、トレードオフボトルネック、両者の概念が相まって、その言葉の発するエネルギーがすべて髪の毛問題に集約してしまった形なのであります。

結果的には、ソレードオフ失敗の感が強すぎますが、そこは脇に置いておきます。
(髪が思うようにならない、整髪料代がかかる、1000円カットではろくな髪型にならないなど、寝癖がつく、みすぼらしくなった。)

606シェルビングシステム

それから、順調に物欲が拡張されました。BrownとVitoesで活躍した(Vitoesでは今も)ディター・ラムスという人が「より少なく、しかしより良く。」という言葉とともに紹介されているのですが、606シェルビングシステムについて調べたら、これがなかなかよろしくて。

606シェルビングシステム もいいんですが、 621サイドテーブル を見てみたい。触ってみたい。
素敵な本棚とともに生活がしたいんです。特に、 家屋と一体化している本棚にしたいという感覚があったので606はけっこうそそられます。今、「いつ引っ越すかわかんないし」という気持ちが根底にあるがために本棚のない生活をしていてそれがけっこうなマイナスポイントなので。これ、どんぐらい壁に穴空いちゃうんだろう。

blogはいったん下書き保存して、髪を切ってきました。この一ヶ月で3回目。バカです。
こんどは、1000円カットみたいなところではなくて普通の美容院へ。初めて利用するお店。
こんどは、まあなんとか一ヶ月は我慢できそうです。坊主はやめました。家の人が、嫌だっていってるのにやらないほうがいいかなと思って。結果としては坊主にしたいという思いは消えませんでしたが。

子供にもう少し手がかからなくなったら、絶対ロングに戻します。
ロングになるための、長い長い道のりといくつもの峠を越える労力は、一番欲しい形が手に入るための過程なのだからすんなりと受け入れらます。これもまたトレードオフ

 

話は、変わりますが、本書のなかで、映画『二郎は鮨の夢を見る』という映画とその主人公、小野二郎の存在が紹介されています。(この本はつまりこうやって色んな人とか出来事とかをひっぱりだしまくって言いたいことを表現を変えて繰り返すタイプのやつです)
この映画知らなかったのですが、すきやばし二郎の職人のドキュメンタリーらしく、あのオバマ大統領をもてなしたお寿司屋さんなわけです。

あーなんだ、欧米人に有名なお寿司屋さんだったのか!と、合点がいきました。

 

とりあえず、一度は、きゅうべえに行ってみたいドリーです、ごきげんようさようなら。