大人のための残酷童話より好き。
10話あるんだけど、基本的にどれも老人がなんらかの形で死ぬ寓話なの。もちろん突飛な形で。
毎日図書館に通うおじいさんの話とか、姥捨山の話とか、裁判官が死んで閻魔様になったり、天の川に行ったらひこぼしがすごいじいさんだったり、どうしても子供が欲しいおばあさんの話だったり、死ぬ前に地獄のツアーをしたり、老僧が若い人とやりまくったり。
どの話も、ひとつずつリアリティのある老人の気持ちみたいなのがテーマになっていて、変な話なんだけど妙に現実味を感じてしまう。
未婚のままもういつ死んでもおかしくないような年齢になってから子供が欲しいとか思いはじめちゃって、どうせならちゃんとセックスした上で子供が欲しいみたいなこと考えはじめちゃってるおばあさんとかね。
倉橋さんらしい、不謹慎さを盛り込んだ書き方になってますわ。
誰かに貸してあげたい。
★前回の記事の日付を確認したら、随分前でびっくり。