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友人たちに、読んだ本の紹介。ときどき、音楽も。というかほとんどただのログ

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『火を熾す』 ジャック・ロンドン

まじ、いい。

一家に一冊。

100年以上前の小説とは思えない普遍性を感じる。それこそ芸術だよね。

いつものことだけど、いい本を紹介したいのに、あんまりうまく書けないや。

内容に触れるのもあれだし。

ちなみにこれ、短編集です。

冒頭の「火を熾す」の読み始めてわりとすぐ出てきたフレーズがすごく好きで、

~あるいは人間一般のもろさに考えが至りはしなかったし、さらにそこから、不死であるとか宇宙における人間の位置であるとかいった観念の領域に思いを巡らすこともなかった。 

 っていうのがあったんだけど、そっかー、こうやって表現すればいいんだーっていうよろこび。
宇宙のことを考えればやっぱり自分って本当に存在しているの?みたいな考えになってきて、存在していないとしたらじゃあこの思考はなんなの?思考だけが実体として存在しているの?みたいなぐるぐるが始まるじゃないですか、あれはこう呼べばいいのか!と。

あと、内容にかかわるので引用をしたくないんだけど、愕然・唖然・冷静という言葉のお手本になりそうな教科書にのりそうな文もありました。

 

あとボクシングってアメリカで歴史あるんだなと再認識。アメリカ人ってボクシング好きだよね。この前読んだジョン・アービングの本は、レスリングの描写が多くて、今回はボクシング。どちらもアメリカで盛んなスポーツですね。

 

勧めてくれた友人に感謝。

こりゃ他にも読まなくちゃ!

 もうすぐ40歳だけど、まだまだまだまだ小説に感動できるんだっていうことを知るたび、幸せを感じます。

火を熾す (柴田元幸翻訳叢書―ジャック・ロンドン)

火を熾す (柴田元幸翻訳叢書―ジャック・ロンドン)